社員が率先して仕事の仕組みづくり
田川市でITサービス事業を行う『株式会社クリエイティブジャパン』。創業当初から、社員に同世代の女性が多かったため、いずれ結婚や出産などのライフイベントで人手が足りなくなるリスクがあった。小規模企業であり、すぐに代替ができない職種のため、継続就業できる体制づくりは必至。その対策を進んで始めたのは、子どもを産んでも同社で働き続けたいと願う女性社員たちだった。アイデアを持ち寄って話し合いを重ね、在宅ワークの補助金を申請して環境の整備を行い、業務をチームでフォローし合う体制を社員中心に作り上げた。
継続就業により社員もスキルアップ
現在、在宅勤務が増えても業務に支障をきたすことなく、仕組みは上手く回っている。何より社員が辞めずに働き続けていることで一人ひとりのスキルが向上し、売上も上昇している。これまでに育児等を理由とした離職者はゼロ。会社側の声かけにより、初の男性の育休取得社員が誕生するなど会社全体で個人のライフイベントを応援している。コミュニケーションを密に取り合うからこそ、意見や提案もしやすい企業風土も生まれている。
改革1 チームで仕事をフォローし合う体制づくり
急な休みにも社員同士、柔軟に対応できるような仕組みを社員自らが考え、チームで仕事を行う体制を整備。社員自らが継続就業のための発案・計画を自主的に行い、経営者も柔軟な対応力で改革を進めた。
改革2 柔軟な勤務時間や働き方の整備
グループウェアなどを利用し、社員同士が業務を把握できるシステムを構築。これにより勤務時間の短縮やフレックスタイム、在宅勤務が可能となった。これは育児だけでなく、介護が必要になった際も利用できる。また、社員がそれぞれ時間外勤務をなくすために、効率のよい働き方を工夫し実践している。
改革3 密なコミュニケーションで提案をしやすい風土の醸成
定期的にミーティングを行ったり、社員が仕事以外の家庭や自分の自己開示を行うなど、コミュニケーションを大切にし、意見や提案がしやすい風土ができている。
代表取締役 鬼丸 昌広氏(右)
社員からの提案は、内容を確認しますが基本的に信頼して任せています。判断が間違った場合は私が責任を取ります。
トップがあまり口を出さないほうがのびのび仕事できている気がします。
企画・制作 吉田 加陽子さん(左)
子どもを生み育てる過程で、働き方の課題はその都度出てきましたが、社長には新しい仕組みを作ることを積極的に支援してもらえました。安心して働き続けられることを実感しています。