取組区分

取組のきっかけ

「人の成長に直結した、企業の進化と懸念 —— IT企業のリアル」

 エンジニアの知識・技術・経験、そして人間力” 私たちIT企業では、これらこそが価値を生み出す源泉です。製造業が設備投資や材料研究に力を注ぐように、社員=エンジニアが成長し続けられる仕組みづくりこそが、企業を前進させる核心であると考えています。私たちはITを通じてお客様や社会の課題に応え、価値を提供し続けるためにエンジニアの成長を支援し、企業として進化していきます。

 

 技術者であるエンジニアは活躍の場を選びやすく、IT業界は転職が多い業界です。そのため企業側は、社員の成長を大切にしながらも、社員が自社を単なる「通過点」と見なしてしまうという懸念があるのが現状です。

「変化の時代に合わせて“会社というコミュニティ”を再定義する」

 当社は、「VUCA※1」や「BANI※2」といった言葉が示すように、先の見通しづらい社会において、企業に求められることは次の二つだと考えます。
 ・ 個々が主体的に学び、キャリアを築ける環境
 ・ 安定して挑戦できる居場所

 

 企業としての在り方や価値観を明確にしつつ、“コミュニティとしての居場所”として機能すること、時代に合わせて絶えずバージョンアップしていくことが必要であり、その過程で生まれる課題や、解決のため新たに必要となる働き方の制度は、社員の声を起点に柔軟に形づくるべきだと私たちは考えています。

 

※1 「VUCA」:
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った言葉です。「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味します。
※2 「BANI」:
Brittle(脆弱性)、Anxious(不安)、Non-Linear(非線形性)、Incomprehensible(不可解さ)の頭文字を取った言葉です。現代の不安定で不確定な世界を表現する言葉です。

 

取組内容と結果 

具体的な取組や制度

 社員の声を起点に柔軟に形づくった働き方の制度は、今では下記のようになっています。

データで“社内の今”を見える化する——エンゲージメントスコアの活用

 上記の制度や取組の効果をトレースして可視化するために、エンゲージメントスコアという指標を使って、社内の声を定期的に数値化しています。ベースになっているのは、全社員が完全匿名で回答できるオンラインアンケート「InnerVoice」。制度の使われ方や満足度、企業への率直な意見を集め、それらをデータとして見える化し、組織運営に活用しています。「リリース → 運用しながら改善」 という、昨今のソフトウェア開発に近いスピード感で“生きた仕組み”として運用しています。

 

 こうした取組により目標としている70p以上("平均して概ね良い以上”のライン)を継続的に達成。制度や取組が形骸化せず、実際に社員に活用されていることが、スコアからも現れています。当社は、社員とともに会社を進化させていくこのスタイルを大切にしています。

今後の取組

 これまで多様な制度や仕組みを通じて、「社員の声を起点に組織をバージョンアップさせていく」という文化が着実に根付きつつあります。社会的使命を果たしながら、戦略を描き、事業を継続していくためには、営利性や生産性の追求も欠かせない現実があります。企業としての在り方や価値観を明確にし、何を大切にして進んでいくのかが、これからの組織づくりの鍵だと考えています。


 私たちは、この「内発的なバージョンアップ」と「企業としての使命」という二つを軸として両立させながら、変化の激しいこれからの時代にも適応できる、“コニュニティとしての強さを持つ組織"へと進化し続けていきます。
 

働き方改革のポイント

 社員の成長を支援するという企業の姿勢から、働き方の制度設計は社員の声を大切にする取組。制度の改廃についても、社員の声を反映して、絶えずバージョンアップしていく。そのための手法としてデジタルを活用しているところはIT企業らしいですね。
 企業規模が大きいほど制度を変えることは難しくなるという傾向がある中、スピード感がある制度の見直しができるのは中小企業における取組の強み。