活発な社内コミュニケーション

 先端技術を活用し、プラント、新幹線や橋梁、トンネルなどの非破壊検査と解析を行う『計測検査株式会社』。
検査・計測・技術・調査と、部門ごとに働き方が異なり、1~3か月の現場出張でホテルや単身アパートで暮らす社員や、本社で解析業務を行う社員など、多様な社員が働いている。
 管理職は比較的若い世代が多く、社内は和気あいあいとしたムード。「生活面でも100%幸せじゃないと仕事は続かない。管理職も考えを変えなければ人材不足になる」という考えのもと、意見を言いやすい社内風土が醸成されている。

顧客との協力で長時間労働を改善

 業務の性質上、出張先での労働時間改善が課題だったが、トップからの文書で時間外労働にならないよう顧客に説明するなど代表自ら働きかけて協力体制を確立。
 各事業部が主体的にWLB(ワーク・ライフ・バランス)に取り組む組織へと変化している。また、各部門の働き方を熟知している総務部が中心となって改善を実施しているため、「こんな制度が欲しい」という意見のくみ上げから「制度化」、「実施」、「取得」までが速い。現在は、社内保育園や介護休暇など「ずっとここで働きたい」を形にする取組みを検討中だ。

業務の見える化ボードの画像
業務の見える化ボード

改革1 男性も育児参画する時代、休みを取りやすい形に

 有給休暇は、半日・1日のほか1時間単位で年40時間取得可能。出産時の立会い、学校行事、通院など、用途に合わせて無理なく取得できる形態に。消化率は平成28年度で60%超と徐々に向上。また、失効した有給休暇に対しては年に2日を介護や長期療養のための積立有給休暇にできる。

改革2 部署ごとに業務を見える化、業務分担で残業ゼロを目指す

 総務部では、担当業務をホワイトボードに付箋で貼って見える化。個人の業務量や締切などを部署内で共有して、フォローし合う体制を作っている。また、急な休みにも対応できるよう、デスクの引出しも全スタッフが分かるように、整理の仕方を共有している。

改革3 社員のWLBに合わせた働き方と労務管理を模索

 専門スキルを持ったアルバイトスタッフに長く働いてもらうために職務限定社員制度を新たに導入。業務のアウトソーシングや他部署からの応援出向、在宅勤務の促進など、柔軟な働き方とWLBを促進するための仕組みを作っている。

総務部従業員画像

総務部 渡邊 沙樹さん(右端)
 管理職とも冗談や雑談で盛り上がるアットホームな社風です。仕事でつまずいていたら「何かあったの?」とか、企画のときには「どう思う?」など、常に声かけをしてくれるので話しやすい雰囲気があります。
 イベントなどでどうしても残業が多い月はありますが、担当者の仕事が部内で見える化されたことで、個人の負担は減ってきています。