働き方改革の進め方

STEP1

自社の現状と課題を把握する

企業風土チェック

経営者・従業員双方が仕事や各部署について、現在どのように考えているかを改めて認識しましょう。

経営者の方

従業員の方

該当項目 1〜2個

働き方改革を進める企業風土や意識がやや弱いようです。

従業員との話し合いやニーズの把握など、風通しのよい組織づくりから始めましょう。

該当項目 3個以上

働き方改革を進める企業風土は十分できているようです。

これまでの取組みを振り返り、さらに効果的な取組みを検討・実施していきましょう。

課題発見チェック

自社の課題を改めて認識しましょう。

  1. ①長時間労働の抑制に向けた対応がされている

    一人あたり月平均時間外労働時間数 福岡県平均/16.8時間(H29年)

  2. ②計画的休暇促進がされている

    一人あたり年次有給休暇取得日数
    福岡県平均/中小企業7.5日 大企業11.3日(H28年)
    注)全取得日数/全付与日数(繰越日数を含まない)

  3. ③育児・介護休業等制度があり、男女とも利用されている

    育児休業取得率 福岡県平均/男性3.7%:女性94.6%(H28年)

  4. ④係長以上の管理職に女性が登用されている

    女性管理職の割合 福岡県平均/17.3%(H28年)

  5. ⑤病気休暇制度の規定があり、利用されている

    全国平均19.1%(H28年)

  6. ⑥ ハラスメント防止 (セクハラ・パワハラ・マタハラ・LGBT等)対策に取り組んでいる

  7. ⑦メンタルヘルスケアに取り組んでいる

    福岡県平均/67.8%(H28年)

  8. ⑧短時間勤務やフレックスタイム制度などの 規定や仕組みがあり、利用されている

    一人あたり月平均時間外労働時間数 福岡県平均/18.1時間(H28年)

  9. ⑨テレワーク(在宅勤務)が導入されている

    全国平均13.3%(H28年)

  10. ⑩ 所定労働時間内に仕事を終えることに対し、評価する仕組みがある

STEP2

課題をもとに、目標と計画を立てる

現状と課題をもとに、具体的な目標と計画を立てていきます。取組みの優先順位は、利益と費用の視点から整理してもよいでしょう。

例1我が社で働き続けたい、成長したい、と思ってもらえているか

目標 若手の採用力アップ、従業員の定着向上
対応策
  • 従業員の生活ニーズに応える社内制度を作り、PRする
  • 社内でのキャリアアッププランの提示、実践
  • チームで分担し、成果を高める企業風土づくり
  • 定期的なミーティングや親睦イベントを開催し、管理職と従業員が日常的に話しやすい雰囲気づくり

例2「ムダ・ムラ・ムリ」なくキビキビと利益を上げているか

目標 限られた人員で最大の効果を出す
対応策
  • 会議のムダ、書類のムダなど業務のムダをなくす
  • チームで仕事をし、従業員間での仕事のムラをなくす
  • 自社の能力に合った事業計画でムリをなくす
  • 社員の能力アップ・チーム力アップ
  • 部署内の全体業務を見える化し、各従業員がどんな業務も行えるようにマニュアル化

例3限られた時間で生産性の高い仕事ができているか

目標 残業を減らし、ワーク・ライフ・バランスを取りながら収益を上げる
対応策
  • 長時間労働を美化しない
  • つきあい残業、だらだら残業をなくす
  • 時間内に成果を上げることを評価する制度を作る
  • 社員が頑張った生産性向上を社員に還元するような労務管理を行う
  • 経費の見直しなどのコスト削減

STEP3

具体的に実行する

課題と目標、やることを決めたら具体的な策を決めて実行しましょう。

具体例
  • 正社員もパートも仕事の内容で評価する仕組みづくり
  • パートもふくめた人材育成研修を実施
  • 社外の研修を受けた場合の補助制度を実施
  • 月ごとに担当業務を細かく書き出し、見える化。締切日、繁忙期、休暇を共有
  • スケジュール、メール、文書データの共有を行う。ソフトウェアを利用し、社員同士が業務を把握
  • 一人に業務が集中しないよう、社員同士でフォロー
  • 担当業務を定期的にローテーションし、部署内で共有
  • 会議を減らし、必要な会議は時間を短縮

STEP4

進捗管理・点検・評価を行い、PDCAサイクルを回す

plan計画、do実行、check評価、action実行

取組みの成果が見えると、社員のモチベーションも上がり、働き方改革に消極的だった従業員への波及効果も期待できます。従業員へのアンケート調査など取組み前後で比較し、社内に周知することも必要です。また、経営者のリーダーシップがあれば、目標達成も加速します。何が足りないのか、検討しながら進めることが重要です。